豊富温泉と体調維持について アトピーフリーコム 有田 省造

コチラの記事は、アトピー性皮膚炎の患者会「アトピーフリーコム」の会報誌第32号に掲載されたものです。


豊富温泉と体調維持について

アトピーフリーコム 有田 省造

つい先日まで暑い日が続いていたのに、急に涼しくなってきました。皆さま、体調を崩されていませんか。このたびは、会報誌のアンケートにご協力いただき、ありがとうございました。貴重なご意見、励ましの言葉をいただき、嬉しく思います。

さて、アトピーフォーラムin豊富2016が9月に開催され、私もお手伝いと旅行を兼ねて行ってきました。本誌が豊富温泉の記事に偏り過ぎではないかというご意見も受けており、恐縮ですが、少しお付き合いください。

私は、昨年9月の豊富温泉シンポジウム(豊富町主催)、今年5月の旅行に引き続き、直近では珍しく頻繁に訪れています。いつも気になるのはA君の動向です。

昨年9月の豊富温泉でのお茶会の記事(29号)では、次のようなことを書きました。

豊富温泉に来て、まず驚いたことは、東京で植木君が開催するお茶会やフリーコムのフォーラムで何度かお会いしているA君です。今年2月に退職され、東京で療養していたのですが、なかなか良くならず、辛い状態でした。この8月から豊富温泉で療養を始め、9月にお会いした時に、表情がパッと明るくなっていました。これが本来のA君なんだと思いました。しかも、豊富温泉にいながら脱風呂というから面白い。単に温泉の効果だけではなく、人と人との繋がり、絆みたいなものを感じました。(29号より)

その後、A君は、東京に戻ったのですが、ここからが大変でした。豊富温泉から帰った後の悪化です。今年に入り、仕事とアトピーのフォーラムやお茶会などにお誘いしても、悪化のために外に出られる状況にありません。今年5月中旬頃、どうしたらいいかわからないA君に、新湯快宿の高橋さんが電話でアドバイスをされていました。とりあえず、こちらに来てみてはどうかと。A君としては、豊富温泉で一時的に良くなったとして、帰って悪化してしまうのであれば、今後、仕事の面などで、不安を抱えたままです。

これは、入院などで、一時的に状態が良くなったとしても、日常生活に戻ると、症状が戻ってしまうという、生活習慣病的な、アトピーの一面であると思います。A君以外にも多くの方が経験されていることです。

その後、A君は、再び豊富温泉にきて、現在は、旅館で働いています。湯治をしながらですが、働いて、自身の経験などを仕事に生かせている。とても充実した様子でした。

今回、私はフォーラム後、3日程、やどかりハウスというシェアハウスに泊まりながら、卓球をしたり、豊富町以外の方ともつがなりを作ることができました。豊富町は人口4千人の小さな町です。稚内市でも3万5,000人。私の住む千葉県市原市(28万)と比べても圧倒的に人が少ないです。その代わり、都会にない(市原も田舎の方ですが)人とのつながりがあって、豊富へ移住される方の中でも、口コミで仕事を見つけられる方が多い。不便な面も多いとは思いますが、住んで生活することによって身体を慣らしていく。しかも無理のないペースで。短い期間での回復が無理だとしても、数年単位で良くなっている方もいますので、どうか諦めないでほしいと思います。なんとかなる、そういう気持ちも時として大切と感じました。

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